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100217米国債券:ジムに通わずに体幹(=中核ポートフォリオ)を強化する方法 404 Error Page

 

マーケット インサイツ

中核的な米国債券ポートフォリオにハイイールド債や他の信用力の低い債券を追加することで、ボラティリティを低く抑えながら高リターンを得られる可能性があります。こうした投資戦略に関して、プロの運用マネージャーたちが投資家向けに提供し得るきめ細やかな手法の内容を、以下に見ていきます。

2017年の市場コンセンサスに反する形で金利がじりじりと低下基調にあることにより、米国の広範な債券市場のリターンはプラス成長が続いています(代表的なブルームバーグバークレイズ米国総合債券インデックス(総合インデックス)は、年初から9月14日までに3.4%上昇)。同時に、モーニングスター中期債カテゴリーに分類されるファンド-その多くは、総合インデックス指標に含まれる「中核」債券で構成されます-全体への資金流入額は、大幅な純増となっています。8月31日までに同カテゴリーに流入した新規資金は純ベースで850億ドル以上に達しました。この数値はモーニングスターが網羅する他のあらゆるカテゴリーを上回ります。信用力の高い「中核」債券ファンドへの関心の高まりの要因について、多くの市場観測筋は、低インフレの兆し、対北朝鮮関係の緊張を受けた安全な逃避先への需要、そして米国の財政問題が予想された進展を見せないことを挙げています。

債券市場の「高リスク」セグメントと言えば、ハイイールド社債、変動利付ローン、あるいは転換社債を思い浮かべる投資家が多いでしょう。こうした債券発行体が公認格付け機関から得た格付けは、多くの場合、投資適格未満です。したがって、こうした発行体の債務信用リスクが、例えば米国債よりも高いのは当然でしょう。(投資適格債との比較では、ハイイールド債は、信用リスクだけでなくボラティリティも高い傾向にあります)しかしながら、分散化の力を借り、信用力の低い債券をポートフォリオに加えることは、実際のところ、信用力の高い債券ポートフォリオのリスクを軽減する可能性があり、さらにリターンを押し上げる可能性すら出てくるのです。(分散化を含め、いかなる投資戦略も市場のボラティリティのすべてを克服できないこと、そして将来の成果を保証するものでないことをご承知おきください。)

真に分散化されたポートフォリオは、相互の相関度が低い、またはマイナスあるいはゼロであるリターンプロファイルを有する投資先の組み合わせで成り立っています。市場が「右」に動くときに「左」を向くような(つまり逆方向にパフォームする傾向を持つ)債券を含むポートフォリオ、あるいは方向関係性が全く見られないようなポートフォリオこそが、最終的には、ポートフォリオ全体のボラティリティを軽減できるのです。例えば、モーニングスターによると、2017年8月31日までの5年間のハイイールド債と米国債のリターンの推移を比較したところ、両者の相関性は実質的にゼロでした。その結果、過去5年間のボラティリティを絶対値ベースで比較するとハイイールド債が米国債を上回るものの、この2つの相関性のない資産クラスを戦略的に組み合わせた場合-米国債60%、ハイイールド債40%-には、米国債だけに投資した場合を上回るリターンをほぼ同程度のボラティリティで得られたはずなのです。(こうしたインデックスや投資戦略が将来同様のパフォーマンスを示さない可能性があることに注意してください。)

図1. 歴史的に見て、米国ハイイールド債と米国債の組み合わせはボラティリティを高めることなくリターンを増やしている

各資産クラスのトータルリターンと標準偏差、2012年9月1日‐2017年8月31日

出典:モーニングスター。「米国債60%/ハイイールド債40%」の組み合わせは、ブルームバーグバークレイズ米国債インデックスとブルームバーグバークレイズ米国ハイイールド社債インデックスの特定の組み合わせによります。

上記に示されたパフォーマンスは過去のものです。過去のパフォーマンスは信頼に足る指標ではなく、また将来の成果を保証するものではありません。過去のデータは例示目的に過ぎず、ロードアベットが運用する特定のポートフォリオあるいは特定の投資のパフォーマンスを示すものではなく、また将来の成果の予想あるいは表示を意図したものではありません。投資家は異なる結果を経験する可能性があります。市場のボラティリティの結果、市場は将来同様のパフォーマンスを示さない可能性があります。資産配分は利益を保証するものではなく、また市場下落時の損失を防ぐものでもありません。指数は非マネージド型であり、手数料や費用の控除は反映されておらず、また直接に投資することはできません。
 

次に、米国投資適格債の多様なセグメントを含む投資バスケットにハイイールド債を加えた場合には、何が起こるでしょうか?図2は、図1と同じ5年間に、総合インデックスにハイイールド債を5%ずつ加えた場合のパフォーマンスへの影響を示したものです。ハイイールド債の配分を加え始めると、ポートフォリオ全体のリスクは低下する一方、ポートフォリオリターンは上昇しました。ハイイールド債の配分が10%を超えるとリスクレベルは上昇し始めます。しかし、総合75%/ハイイールド25%の組み合わせが、同程度のボラティリティで高いリターンを生んでいることから、ハイイールド債の配分を25%まで増やした場合でも、リスク調整後リターンは総合インデックス単独の場合を大きく上回っていたはずです。投資適格未満の債券は中核的指標債券よりも標準偏差が高いことから、ハイイールド債の配分が25%を超えると、ポートフォリオ全体のリスク水準は総合インデックス単独の場合を上回る結果となります。しかしながら、ハイイールド債の配分を調整する度に、絶対値ベースのリターンもリスク調整後リターンも上昇することが分かります(モーニングスターにより算出)。

図2. 米国ハイイールド債を加えることにより、ポートフォリオのリスク低下またはリターンの上昇を実現する可能性。両立の可能性もあり。

各資産クラスのトータルリターン及び標準偏差、2012年9月1日―2017年8月31日
  

出典:モーニングスター。図中の「総合債券/ハイイールド債」の組み合わせは、ブルームバーグバークレイズ米国総合債券インデックス及びブルームバーグバークレイズ米国ハイイールド社債インデックスの特定の組み合わせを示しています。

上記に示されたパフォーマンスは過去のものです。過去のパフォーマンスは信頼に足る指標ではなく、また将来の成果を保証するものではありません。過去のデータは例示目的に過ぎず、ロードアベットが運用する特定のポートフォリオあるいは特定の投資のパフォーマンスを示すものではなく、また将来の成果の予想あるいは表示を意図したものではありません。投資家は異なる結果を経験する可能性があります。市場のボラティリティの結果、市場は将来同様のパフォーマンスを示さない可能性があります。資産配分は利益を保証するものではなく、また市場下落時の損失を防ぐものでもありません。指数は非マネージド型であり、手数料や費用の控除は反映されておらず、また直接に投資することはできません。
 

中核的な債券ポートフォリオに対して、ハイイールド債の配分を一切加えないことを望む投資家がいる一方で、ハイイールド債追加によってリスク・リワード上のメリットを得られる可能性を認識している投資家もいます。どれだけの配分を加えるかは、もちろん投資家のリスク許容度や目的によります。資産マネージャーが投資家に対して、債券ポートフォリオへの追加オプションに関する選択肢を提示することが重要なのは、こうした理由によります。

さらにもう1つ、検討に値するアプローチを提供しましょう。それは、総合インデックスに60%、クレジットセクターバスケットに40%という配分です。この配分は、投資対象を投資適格社債、ハイイールド社債、バンクローン、短期債に広げることで、組み合わせの種類を増やすものです。図3は、前述の5年間における60%/40%ポートフォリオのリスク・リワード上のメリットを、総合インデックスとの比較、そして総合インデックスに似た指標でありながら信用リスクを高めたブルームバーグバークレイズ米国ユニバーサルインデックスとの比較で示したものです。繰り返しになりますが、歴史的に見て、信用力の低い債券と信用力の高い債券との戦略的な組み合わせは、総合インデックスよりも高いリターンを低いボラティリティで生み出しています。

図3. 米国クレジットセクターと米国の信用力の高い債券との組み合わせによる、リスク・リワードのメリット

各資産クラスのトータルリターン及び標準偏差、2012年9月1日-2017年8月31日

出典:モーニングスター。「総合債券60%/クレジットセクターバスケット40%」は、(1)ブルームバーグバークレイズ米国総合債券インデックス及び(2)以下のインデックスの組み合わせ(クレジットセクターバスケット)を示しています:ブルームバーグバークレイズ米国1-3年クレジット債券インデックス25%、ブルームバーグバークレイズ米国社債インデックス25%。BofAメリルリンチ米国ハイイールドマスターIIインデックス25%、クレディスイスレバレッジドローンインデックス25%。

上記に示されたパフォーマンスは過去のものです。過去のパフォーマンスは信頼に足る指標ではなく、また将来の成果を保証するものではありません。過去のデータは例示目的に過ぎず、ロードアベットが運用する特定のポートフォリオあるいは特定の投資のパフォーマンスを示すものではなく、また将来の成果の予想あるいは表示を意図したものではありません。投資家は異なる結果を経験する可能性があります。市場のボラティリティの結果、市場は将来同様のパフォーマンスを示さない可能性があります。資産配分は利益を保証するものではなく、また市場下落時の損失を防ぐものでもありません。指数は非マネージド型であり、手数料や費用の控除は反映されておらず、また直接に投資することはできません。

総括

個々の債券や資産クラスの信用力の評価が重要である一方で、ポートフォリオレベルでリスクを評価することも極めて重要です。確かに、一部の投資家にとって、ハイイールド債のような資産クラスはボラティリティが高すぎるでしょう。しかし、ハイイールド債あるいは他の信用力の低い債券を中核的な債券アロケーションに加えることは、歴史的に見て、ポートフォリオ全体のボラティリティに大きな影響を与えることなくリターンを高めてきました。投資適格未満の債券と中核的な債券とを戦略的に組み合わせることで、実際にポートフォリオ全体のボラティリティを下げられる可能性があるのです。
 

市場が将来同様の条件下で同様のパフォーマンスを示す保証はありません。

リスクについての注記:債券投資の価値は市場情勢に応じて変化します。金利上昇時には債券価格は下落する傾向にあり、逆に金利下落時には債券価格は上昇する傾向があります。債券の投資価値は金利変動により、また市場動向に応じて、変化します。金利が下落する局面で債券価格は上昇する傾向があり、金利が上昇する局面で債券価格は下落する傾向にあります。債券市場投資には市場リスク、金利リスク、発行体リスク、信用リスク、インフレリスク、そして流動性リスクといったリスクが伴います。

分散化あるいは資産配分は利益を保証するものではありません。また、市場下落時の損失を防ぐことはできません。

本リサーチには将来の事象についての特定の前提を基にした「将来の見通しに関する記述」という特定の前提が含まれています。実際の事象を予測することは難しく、前提とした内容と異なる可能性があります。将来の見通しに関する記述が実現するか、または実際のリターンや結果が本リサーチで記述した内容と大きく異ならないかについては保証することはできません。金融市場のトレンドに関する記述は現在の市場情勢を基にしており、これは変動する可能性があります。市場が将来同様の状況下で同様のパフォーマンスを示すかについては保証できません。

相関関係は、2つの変数の間の関係性の強さを示す統計的計測手法であり、1.0からマイナス1.0までの間で変化します。

標準偏差はボラティリティの指標であり、投資リターンのばらつきを示すものです。

利回りとは債券から得られる年利であり、通常は市場債券価格に対するパーセントで表されます。

BofAメリルリンチ米国ハイイールドマスターII インデックスは米国内市場で発行された投資適格未満の米ドル建て公募債のパフォーマンスを示しています。

出典:メリルリンチ、ピアース、フェナー&スミス株式会社(「BofAML」)の許可のもと使用しています。BofAMLは BofAML インデックス及び関連するデータについて「現状有姿の」データとして利用することを許可しており、その内容については保証しません。またBofAMLインデックス及びそれに含まれるデータ、関連するデータ、またはそこから由来するデータについての適切性、品質、正確性、適時性、完全性については保証しません。またBofAMLインデックス及びそれに含まれるデータ、関連するデータ、またはそこから由来するデータの利用に関していかなる法的責任も負いません。またロードアベットあるいはその商品またはサービスへの出資、支持、推奨は行っておりません。

クレディスイスレバレッジドローン指数は米ドル建てレバレッジドローン市場での投資可能なローンを映し出すよう設計されています

ブルームバーグ・バークレイズ米国総合債券インデックスは、米証券取引委員会(SEC)に登録された米ドル建て課税債券を示す指数です。同インデックスは米国の投資適格債券市場を網羅しており、米国債、社債、モーゲージパススルー証券、資産担保証券によって構成されています。同インデックスのトータルリターンは価格の上昇・下落と当初投資額に対する%で示されるインカムで構成されます。

ブルームバーグバークレイズ米国ユニバーサルインデックスは、米国総合インデックス、米国ハイイールド社債インデックス、144Aインデックス、ユーロドルインデックス、新興諸国インデックス、CMBSインデックスの非ERISA部分の組み合わせを示しています。

指数は非運用型であり手数料や費用控除を反映しておらず、また直接投資することはできません。

ポートフォリオ上の債券信用力は、スタンダード&プアーズ、ムーディーズ、フィッチといった全米で認知された統計的格付け機関(NRSRO)によって発行体の信用力を示すものとして付与されます。格付けの範囲はAAA格(最高格付け)からD格(最低格付け)までにわたります。BBB格以上の債券は投資適格債と位置付けられます。BB格以下の債券は低格付け債(ジャンク債)です。高利回りの非投資適格債(ジャンク債)は投資適格債より高いリスクを伴います。悪条件下では発行体による債券の元利払い能力に影響を与える可能性があります。

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